最近、和室がある家が少なくなりました。
あってもフローリングが畳に変わっただけの和室です。
昔の和室は、真壁で柱が表に出ていてそれも節の無い柱を使い、壁は左官がジュラクなどを塗って仕上げていました。そして床の間や仏間がありました。どれもこれもお金のかかることです。
「長押」ってどう読むか知っていますか?長い押入?これは「なげし」と読みます。
窓の上にはこの長押が化粧材として鉢巻の様にぐるりと回って取り付けてあります。そして窓には内障子が付いていました。
天井は目透かし天井が一般的で、板を使っていました。
この様に昔は費用の掛かる和室を作っていたのです。
それは客間としての要素が強く、費用をかけていたのです。
客間ですので普段は使わない空き部屋に、お金をかけていたのです
そして6帖の和室の続き間を造り、自宅で冠婚葬祭をする家もありました。
だから今の和室と、昔の和室ではかなり違いがあります。
今はリビングの続きに作り、タタミコナー的に造る和室が多いです。
外観にしても、昔のように和風の家はほとんど見かけなくなりました。
世の中は繰り返すと言いますが、家づくりでは昔のように戻ることはないですね。
平家研究家 桧垣 幸夫