窓には、引違い窓、すべり出し窓、上げ下げ窓、はめ殺し窓といろんな窓があります。
昔はほとんど引違窓でした。
最近は気密性が言われるようになったので、引違い窓や上げ下げ窓は敬遠されるようになり、すべり出し窓が多く使われるようになりました。
すべり出し窓は引っ張って閉めます。引違窓は滑らして止めます。この動作からして気密性の違いがわかります。
平屋の増築工事をしています。歯科医院の増築です。
窓は、ほとんどをすべり出しの窓にしました。
ここで問題が起こりました。
すべり出しの窓は、開けても少しの隙間しか取れないのです。
という事は、工事現場に出入りや材料の搬入に非常に厳しい状態なのです。
一箇所だけ引違窓でした。これもあまり大きくない窓で、腰までの中蓮窓なのです。
この様にすべり出し窓は、窓としてはすぐれていても、欠点もあるのです。
また災害や火事などで直ぐに外に出なければならないとき、すべり出し窓はくぐり抜けて出なければならないので素早い行動が取りくいです。
その点引違窓は開ければすぐに出られますので、動きがスムーズにできます。
またすべり出しの窓の網戸は室内側についているので、窓を開け閉めするとき網戸も開け閉めしなければなりません。
その点引違い窓は、そのまま開け閉めできますので便利です。
この様に気密性を取るのか、動きやすさを取るのか、窓選びも考えなければなりません。
そこで小さな窓はすべり出し、少し大きな窓は引き違いという風にすればいいと思います。
平家研究家 桧垣 幸夫