最近は勝手口の無い家を見かけるようになりました。
今までは勝手口が有るのが当たり前で、何も考えずに作っていました。
なぜ最近は勝手口を作らなくなったのでしょう。
まず考えられるのが、予算の問題です。
明り取りや風通しと考えるなら、勝手口は普通の窓より2~3倍高くなります。だから明り取りや風通しのためだけなら、勝手口ではなく窓にする方がいいです。
そして勝手口のドアの上には庇を付け、出入りするのに踏台を造らなければならないのでその文予算もかなり高くなります。
次はデザインです。
勝手口はドアの種類が1~2種類しかなく、玄関と同じ向きに勝手口があると外観的にも、見栄えが悪くなります。
また玄関と勝手口が近くに有れば、玄関から出入りすればいいので勝手口は必要でなくなります。
他にも理由はあると思いますが、最近は勝手口を造らない家が増えています。
しかし、勝手口があると便利になる事がたくさんあります。
まずはゴミの処理です。今、ゴミは種類別で捨てなければならないので、それだけゴミ箱の種類は増えます。それをどこに置くかです。特に生ゴミは匂いも出ますので置き場所は考えなくてはなりません。
そこで勝手口が有れば、そこから出入りできるので外にゴミ箱を設置すればごみ問題は解決します。
山口県では、波板とアルミで作る差し掛けというテラス屋根を付ける家が多いです。差し掛けを勝手口の上に付ければ、雨の日でも雨にぬれずにごみを捨てられます。また洗濯物も雨に日には干すこともできます。
買い物をした荷物も勝手口から直接キッチンに運べます。 まだまだ勝手口がある方が利便性はあると思います。
平家研究家 桧垣 幸夫